想い出 -途切れぬよう-

2008-10

決意

今日はなんだか空気が重い。

ひとつ、決心しました。





きみが以前
バイトで働いていた
コンビニに行ってみました。


なかには店員が3人ほど。

きみに会いに行ったころの
面影を少しばかり残して
店長さんはやつれていました。

少し話をしたいと云うと
奥の事務所に通してくれました。

あなたの話をすると
驚いたように目を見開き
でもすぐに理解したようでした。

「近辺整理でもしているのかい?」

店長さんは淋しそうに云いました。
私はなにも応えず辺りを見渡しました。

パソコンのディスプレイ、
それに貼られたいくつもの付箋、
商品や業務用のダンボール、
ペンでチェックがされているシフト表。

ここにはあなたの面影はありません。

あなたの名前を記したものもありません。

今のあなたの姿はどこにもありません。


自然、項垂れてしまいました。
そこから目を上げると、
店長さんと視線が合いました。

彼は笑いながら

「後は追うなよ」

と 呟きました。
やはり淋しそうに。


なぜかまた自然と
笑みが零れたのがわかりました。

その意味も自らよくわからずに。






コンビニを出ると、
最後の確認として振り返りました。

小高い丘を背にした風景は
"想い出"という記憶のなかにさえ
色褪せて見えます。

そしてその地を後にしました。


心のうちで

「あなたを見つけるまでは、終われないよ」

そう零しながら。

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